皆さまこんにちは
現在私は某東証一部上場企業の営業部門で管理職をやっています。
そのミッションの中で、年に数回、新人・中途の採用担当官も行ってます。
私は以前零細企業を転々としてました。
しかしスキルアップをこころざし、ある日一気に東証一部上場企業に転職しました。
今まで零細企業しか体験してこなかった私にとっては、正直上場企業は天国のような場所です。
ただ、零細企業時代を思い出すと楽しかった想い出や、零細企業時代にしか積み上げられない経験もあることを思い出します。
ここでは中小零細企業やベンチャー企業に勤めてみたいと思ってる人の為に、中小零細企業で楽しかったこと、メリット・デメリットなどを書いてみたいと思います。
実はかなり慎重な零細企業の採用
さて、私は零細企業時代でも採用担当をしてました。
といっても慢性的な人手不足のため管理職・事務職・現場兼任です。
そんな零細企業でも募集をかけると倍率は何倍にも膨れ上がります。
上場企業出身者で、どんなに素晴らしいスキルがあっても、業務に合わないとなれば採用を見送ります。
採用試験の回数も面接一回のみで、はっきり言って私の独断で決まってました。
ある上場企業出身の人が募集記事を見て応募したときのことです。
スキルシートや学歴を見ると経歴はご立派です。
ただ、正直面接での態度が横柄でした。
「俺が来てやるぞ」感満々です。
ちょうど私はそのとき、ある東証一部上場企業に通って年間5千万円程度のプロジェクトを担当してました。
正直その方のスキルは欲しいと思ってました。
ただ、
・一緒に仕事しても楽しくない
・どうせ腰かけだろう
・完璧にフィットしたスキルではない
などの理由で不採用にしました。
不採用通知をその人に連絡したときは、やはりというか予想以上に思った通りの反応をされました。
「何で私が不採用なんだ?!」と採用されて当然だろう?!という物凄い勢いで私に食って掛かりました。
ああ、やっぱ無理
こいつと一緒にやったら仕事をめちゃくちゃにされちゃう
俺の言うことなんか絶対に聞かない
「不採用にしてよかった」と思いました。
実際、学歴とプライドばかりが高い人を採用したときは、私の話を聞かずに自分の思い込みで作業をされて、顧客を失いかけたことがありました。
小さくても組織にとっては指揮命令系統を守ってくれる人じゃないと仕事は上手く回りません。
逆に採用をしてみたけど、人の言うことをちゃんと理解できない人もいました。
当人にとっては良かれと思ってやったことなんでしょう。
その人は指示した作業以外に自分の思いを入れてしまう癖がありました。
それを顧客からもらった書類に書き込まれてしまったのです。
提示前の資料は修正すればいいけど、顧客から預かった資料に勝手に思いを書かれてしまってはたまりません。
もちろん顧客に謝りにいくのは私です。
それが一度ならず、二度三度と繰り返されました。
あー・・・こりゃダメだ。
と結局その人には辞めてもらうことになりました。
ホント今でもその人の思考回路は謎です。
ちょっと極端な例ですが、他にも色んな人がいます。
年上でプライドだけが高く使い辛い、男女問わずエロいことしか考えてない、口先だけで全くヤル気がない、気合だけで頭を使わない、中にはやたら特定の宗教や政党を勧めてくる輩もいました。
それを考えるとあの小さな村社会でも実は少数精鋭なんだな・・・と思えてきます。
中小零細企業は大企業に比べて人への依存度が高いことがよくわかります。
仕事の守備範囲とインセンティブについて
さて、大企業では様々な部署があり、業務も細分化されてます。
中小零細企業ではどうかというと、守備範囲が非常に広いです。
なんでも自分でこなすことを要求されます。
もちろん経理などのお金の管理は専門の人や経営層が取り仕切ってますが、それ以外は全てやります。
例えば私は現場作業、社内インフラ整備、顧客との交渉、見積作成、納品書・請求書作成(全て手書きやExcel)をやりました。
そして営業ノルマまで課されていたので、その会社での業務は経理以外はほぼ全てこなしてました。
もちろんやる人、やらない人がいますが、管理職相当になると何でもやります。
ただ、それが辛いかというと決して辛いだけという訳ではありません。
確かに忙しい!
昼飯も食えないときもあります。
徹夜作業もあります。
けど、自分が全ての決裁権を持って、自分がやりたいように仕事ができます。
やり甲斐は半端なくあります!
仕事が上手くいったときはめっちゃ楽しいです。
一般的に中小零細企業では1人月あたり100万円稼げれば上々の成果です。
あるプロジェクトにおいての話です。
私がある付加価値を付けて顧客と交渉し、見積もった額は1人月300万円を超えました。
実際にプロジェクトが進行し、私を含め3人のメンバーでのそのプロジェクトの成果は年間1億を超えました。
当時、その会社での年間売上額は2億ちょっとだったのでその半分を稼ぎだしたのです。
大した成果ではないと思う人もいっぱいいると思いますが、中小零細企業では凄まじい成果でした。
その分給料にも反映されます。
メンバー全員の成果なので分散されましたが、私の場合プロジェクトが進行している数ヶ月間は月収に30万円のボーナスが加算されました。
普段の私の月給はその当時30万円程度だったので、一気に倍の60万円です。
評価方法が決められた上場企業ではあり得ない上がり方です。
プロジェクトが終了すると元の月収に戻りましたが、自分の成果がダイレクトに反映された嬉しい事例です。
別の会社では、あるセールスキャンペーンで、たまたま特需があり、ある地区での売上がトップになりました。
その時は某上場企業の製品を販売する仕事でした。
ただ、その会社は子会社という訳ではなく、取扱店という位置づけです。
給料形態は取扱店独自のもので、インセンティブと1件につき3~5千円という成果報酬がありました。
もちろん固定給への上乗せです。
因みにその特需は3ヶ月間続き、1ヶ月80万円をもらいました。
普段の1ヶ月の給料は手取りで20万円だったので一気に4倍です。
因みに成績優秀者には海外旅行への招待があったのでそっちも満喫してきました(笑)
中小零細企業は大企業に比べ、安定した高収入を得られる訳ではありません。
しかし、自分の成果が報酬に直結しやすい部分があるのでり、若い内や定期的に稼ぐ自信がある人、縛りが少なく自由に仕事をしたい人は中小零細企業は非常に楽しい場所です。
また、出世も一気にします。
人数が限られている為に経営層の目に留まると平社員から一気に部長クラスになります。
近年では所得格差を埋めようという政府の動きが活発化してます。
仕事の面白味では中小零細企業の方がずっと上だし、今よりもっと給料が上がる可能性もあります。
ウェットな零細企業か?ドライな上場企業か?
さて、会社勤めをしていると人間同士の付き合いがあります。
当然、呑み二ケーションはあります。
あくまで傾向ですが、中小零細企業の方がやや面倒です。
大企業ではコンプライアンスやらCSRやらハラスメントやらであまり飲み会で面倒な思いをすることは少なくなってきました。
ただ、中小零細企業でもハラスメントについては大分定着してきたようですが、やはり付き合いは大企業よりも多いようです。
しかし、会計時の清算方法は大企業では一般社員定額、管理職定額プラス1,000円と計算することがよく見受けられます。
中小零細企業では会社の経費、もしくは社長がおごってくれるということが多々あります。
大企業では時代が変わり、昭和の頃の社用族がなくなり、経費で飲み代を落とすことは滅多になくなりました。
会計監査が入ることと、企業側がお金を貯めこむ、いわゆる内部保留が流行りになったためです。
しかし、中小零細企業では内部統制などの会計基準を適用しなくて済むため、経費として簡単に落とせます。
昔の社用族ほどではないものの、社長のおごりが多々あります。
まあその分付き合いは多少面倒になるでしょうが、酒が好きな人は中小零細企業に向いているかもしれません。
また、中小零細企業では社員旅行が毎年ありました。
行くところと言えば温泉地や海水浴場といった身近に行ける観光地です。
煩わしいといえば煩わしい、けど家族連れにはありがたい、会社の同僚に仲良しがいれば、費用は会社が全額負担。
ワンマン社長が経営している場合、参加必須の場合が多いけど、旅行中は偉い人達が干渉してくることもなく、悪い想い出ではありません。
むしろ楽しかったことの方が多かったので、今では懐かしく思います。
大企業では社員旅行などまずありません。
仮に有ったとしても費用は全額自分持ちです。
今の流行りなので中小零細企業でもそんな傾向もありますが、どちらが良いかはその人次第です。
次の日から億万長者?!(ストックオプション)
私は経験が有りませんが、私の身内の話です。
よく会社が上場すると、その社員が大金持ちになったという話を聞きます。
従業員数100名弱のある中小企業に勤めていたときのことです。
その会社の商品がバカ売れしました。
そのときに自社株を予約するための「ストックオプション」を勧められたそうです。
ストックオプションとは簡単に言うと、その会社の従業員が自社株を決められた価格で、決められた期間内に、決められた額までを購入し、自社株が上がったときにその差額が利益になるというシステムです。
あまりにも周りの人たちが「買え買え」とうるさいので、とりあえず数万円程度買うことにしたそうです。
それが上場後には100万円を超えてしまい「あの時にもっと買っておけば良かった・・・」と後悔したそうです(笑)
それでも「濡れ手に粟で100万円を得たのだから良かったじゃん」と言ってもまぁ納得はできないでしょう。
大企業でも自社株を購入することはできますが、その利益ははっきり言って二束三文です。
微妙に上がったり下がったりするだけでほとんど貯金です。
こんなダイナミックな利益や楽しみを得ることは上場企業ではできません。
さて、私が何を言いたいかというと、せっかく中小零細企業に入るのなら会社の成長性が高い会社を選ぶべきだということです。
例えば、ネット社会になってから広告媒体は紙やテレビからインターネットを利用した広告が中心になりました。
近年ではクラウドサービスを提供する企業増えたり、アクセス件数が高いYouTuberたちが企業広告から利益を得るなどといった手法が主流になりつつあります。
もちろんそれを自分でやることもできるでしょうが、そのサービスを提供している会社に入ると、それらのノウハウを余すところなく知ることができます。
もし私が中小零細企業に戻るのであれば、自分がやりたいことと、上記のような将来性がありそうな企業に行きます。
因みに私は大企業に骨を埋めるつもりはありません。
将来性のある中小企業で、大企業で得たスキルをコンサルティングとして活用することを計画・実行してコネを作りまくってます。
今よりももっとお金が貯まれば海外の島暮らしでもしようと思ってますが(笑)
将来性がある企業を見つけるには転職支援を活用
中小零細企業は転職が簡単かというと、上記で述べたように少数精鋭な分そんなことはありません。
また、将来性がありそうな企業となると、当然倍率は高くなります。
ところで転職サービス支援は募集企業からお金をもらって運営されてます。
ハローワークでも転職口を探すことはできますが、あそこは無償で募集企業に人材を紹介します。
どちらが良いと思いますか?
私はこう考えます。
・お金をかけることができない将来性が無い企業はハローワークで人材探し
・お金をかけてでも人材が欲しい将来性が有る企業は転職支援サービスで人材探し
もちろん、募集側の心情を考慮すると両方に募集記事を掲載するでしょう。
しかし、将来性ということを考えるとお金が有る企業の方が良いに決まってます。
紹介する転職サービス側も企業からお金をもらってる以上は必死に求人に合った人材を探します。
つまり、求職者にとっては有望な企業をピンポイントで見つけやすいのです。
転職サイトは色々ありますが、私のお勧めは@typeとDODAです。
まず@typeです。
この転職支援サービスは何が優れているかというと、自分のスキルを登録しておくと転職の可能性がある企業をどんどんメールで紹介してくれます。
メールの内容はスカウトもあれば、オファーと言ってスカウトの一歩手前の案内をしてくれます。
さらに「スキルマッチング、パーソナリティマッチング、応募歓迎」などのお知らせを通知してくれます。
特に「スキルマッチング」は登録したスキルシートとのマッチ度をシステムが自動計算し、経験業務の募集記事を紹介してくれるので自分に合った将来性のある企業を特定するには非常に便利です。
また、今の自分の適正年収を調べることもできます。
システムがスキルシートを読み込んで、その場で適正年収を教えてくれます。
自分の適性年収を知ることによって、どの企業に行けば今の自分を高く売り込むことができて、さらにスキルアップにはどんな企業に可能性があるか、などを知ることができます。
次にDODAです。
DODAの優れている点はサイトで検索できる企業以外の企業がどの転職サイトよりも豊富なことです。
その企業群はDODAとのグリップが非常に強いため、いつでも紹介できる企業のラインナップがそろってます。
DODAのシステム上で企業検索することもできますが、一番良い方法はDODAの最も得意とする、転職エージェントに会って自分が希望する条件の企業を紹介してもらうことです。
普通にハローワークなどで転職活動をすると全て自分でことを進めなければならないところを、職務履歴書のよりよい書き方から、最終面接、採用までをエージェントがサポートしてくれます。
私が転職をする際は、複数の転職エージェントを利用しましたが、サポートの質が非常に高く、他の転職エージェントと比べても群を抜いてました。
一番良かったのは、採用試験中の企業とネゴを進めてくれることです。
そのため、採用試験中の企業の採用率は高まるし、企業との交渉事もやってくれるので、手間をかけずに効率的に転職活動ができます。
また、以下は有名どころと特化した転職サイトのリンクを集めてみたのでよろしければ参考にして下さい。