皆さまこんにちは

現在私は某東証一部上場企業の営業部門で管理職をやっています。

そのミッションの中で、年に数回、新人・中途の採用担当官も行ってます。

さて、今の職場に不満を持っている人は大勢居ると思います。

新入社員、転職者のホンネはいろいろ有ると思いますが、やはり皆一様に「少しでも待遇がいい職場に行きたい、今の職場より待遇を良くしたい」と思い入社・転職してきます。

企業規模別の待遇について

国民の8%しかいない一部上場企業の社員ですら自分の勤めている職場に不満を抱いてます。

単純に年収の分布を見ると日本国民全体の平均年収が420万円で400万~500万円の層が全体の約17%。

一番多い層は300万円~400万円の19%、1,000万円以上の所得者は、わずが5%未満です。

ここで、一部上場企業の平均年収を見ると800万円以上と、一般社員でも中堅以上になれば800万円程度の年収が保証されているということが言えます。

企業規模別に見ると、一部上場企業ではないけれど従業員数1000名以上の企業では600万円。

1000名未満の中堅企業では500万円。

100名以下の中小零細企業では400万円と、ほぼ企業規模に従い年収が比例して増減してます。

※厚生労働省HPより一部抜粋

格差社会と言われて久しくなりましたが、年収だけではなく、福利厚生においても企業規模が大きくなればそれだけ充実しており、老後の為の企業年金の有無、健康診断の手厚さ、保養所保有数等にも反映されてます。

各言う私も、以前は零細企業に勤務しており、その激務や薄給から逃れる為に現在の会社へ転職しました。

もっとも零細企業時代は「頑張れば何とかなる」「給料が上がらないのは自分のせいだ」などと思い、そんな格差やブラックな現実にも気付かずにおりました。

大企業に勤めている人の人生を垣間見て

さて、零細企業時代にかろうじて縁があった、大企業に勤めている人は親戚とわずかな友人の数人程度でした。

その時は、特に羨ましいともそんな世界が有るとも思わずに「大企業に勤めている奴らは怠け者だ、仕事ができない奴らだ」などのような考え方にとらわれており、零細企業でほぼ休み無しに働いている自分を誇っていました。

因みに私がその当時考えていた大企業とは、従業員数が100名以上いるような企業です。

ある時期に体を壊し入院をした際に、某流通大手に勤めている方と仲良くなり、仕事や日々の生活について話しをする機会がありました。

お互い入院中で暇なので話す時間は山ほどあります。

その当時の私は零細企業での業務を、それが全てだと言わんばかりに自分の狭い世界観を自慢気に話していました。

今思い出すともの凄く恥ずかしい私の黒歴史です。

もう少し広い世界を見てくると人生がガラッと変わるよ。

とそんな私にその方は言いました。

流通業という職業柄、日本はおろか世界中へ行く機会がある方だったので、その方の話は私を虜(とりこ)にしました。

中国で万里の長城を上ったこと、アメリカのラスベガスでスッカラカンになったこと、フランスのおしゃれな美女とお近づきになったこと、タイで日本人はモテたことなどの話しを色々と聞かせてくれました。

その当時の私には理解できるスケールを遥かに越えてました。

退院してからは「狭い世界から早く飛び出したい」と強く思うようになりました。

自分が意識すると同時に周りの世界がガラッと変わった

仕事に戻るといつものように馬車馬のように働いているメンツがいます。

社長は退院をねぎらう訳でもなく「早く遅れた仕事を取り戻せ」というようなことを言ってます。

けど、入院中に聞いた話を思い出し、ともかくできるだけ広い世界に関わりたいと思い、日々の仕事でも自然とそんなところに耳が行くようになっておりました。

その当時一番大きな取引先は従業員数200名程度の会社で、入院中にしりあった方が勤めていた従業員数が数万人規模の一流企業には遠く及びません。

そんな取引先の中で、従業員数が十数名にも関わらず都心の一等地のビルに2フロアーを借り切っている取引先がありました。

その取引先のさらに先にある顧客は、某大手組合、某大手通信業、某省庁等、零細企業と直接取引をするには、あまりにもスケールが大きな顧客でした。

たまたま私は、その取引先の担当者と個人的に友人になっており、一緒にエンドユーザ(最終顧客)まで訪問する機会がありました。

しかし現地に行ってみると確かに大きなビルに収まってはいるものの、その中の一室で打ち合わせをしただけで、何の感慨も湧きません。

少々拍子抜けして帰る途中の電車内で、同行した担当者との話の中で「あのおっさん船をもってるんだよ」と。

え~っ?!サラリーマンが?!

休日はその船でクルージングしたり、釣りをしたりしていて、ともかく金持ちだということを聞かされました。

因みに今の私の会社でも船を持っている人は何人もいます。

「もともとお金持ちなの?」と私からの問いに対し、「さあ、そこまでは知らないけど元々の収入が俺らとは全然違うからね」とのこと。

「あー、やっぱり大企業で働いている人は、待遇が全然違うんだ・・・」

因みにその友人が勤めている会社との取引は、売上額はそこそこですが、利益率が他の顧客よりダントツに高い取引ができていました。

やはり大組織と取引をしている企業は、それだけで利益率が高く、それだけのノウハウを持っていたようです。

一流企業との直接取引

さて、今の会社にいても限界が見えた私は、少しでも大きな市場を求めて、零細企業ではあるものの以前より私をスカウトしてくれていた会社に転職しました。

業務は相変わらず激務でしたが、その会社は某大手メーカーと直接取引があり、その要員として私を迎えたいとのことでした。

幸いにして私が持っていたノウハウが適用できるその業務は、取引先に信用され、ほとんどの時間をその取引先で過ごすようになります。

詳しくは言えませんが、そこで入ってくる情報は世界中から集められた情報をシステム統合しており、様々な角度からの分析を行っていました。

ようやく私が望んでいる世界に一歩足を踏み入れた気分です。

今まで聞いたことも無いような「横文字」が飛び交う中、バカにされないように日々勉強しました。

最初は「プライドのかたまりのような奴らばかりだな・・・」と思いましたが、横文字が理解できるようになり、その会社でのビジネスがどのように動いているのかが分かるようになると、担当者とも仲良くなることができました。

その人たちのプライドは「自分たちが勉強してきたこと、今やっていることは普通の人にはできない難しいことなんだ」という自負心の現れです。

しかし、いったん一緒に仕事ができるレベルに自分が成長すると仲間として扱ってくれます。

どこの世界でも価値観を共有できることが、仲間になる第一歩なのでしょう。

自分のことをビジネスマンだと生まれて初めて言いたくなりました。

ただ、現実の私はというと、その仲間との隔たりは非常に大きなものです。

私の場合、そこでの業務が終わると自分の会社や現地のホテルに戻り作業を続けます。

また、ボーナス時期になるとそれが顕著に表れます。

私はボーナスというより寸志といった気持ち程度、その企業のボーナスは100万円でも少な過ぎるといって嘆いている人がいたくらいです。

もちろん現在の境遇に満足していた訳ではなく、早く新たなステージに行くことをいつも頭に描いてました。

より大きな舞台を目指して

さて、そんな自分のいる境遇から抜け出すための手っ取り早い方法はやはり転職なのですが、冒頭で述べたように一部上場企業の労働者は全体の8%です。

その取引先に勤めさせてもらえないか・・・といったような甘い幻想も持ちましたが、取引先からの引き抜きは禁止されているらしく、やはり自力で探すしか無いようです。

零細企業から上場企業に転職するには、やはり壁が非常に厚く、2年半に渡る転職活動を行いました。

しかしその甲斐もあって、ようやく東証一部上場企業、しかも従業員数は国内だけでも数万人単位の企業へ就職することができました。

因みに以下は転職時に使った転職支援サービスです。

色々と転職サービスは利用しましたが「これは本当に便利だった」というものだけお伝えします。

1.@type

(1)自分の適正年収を調べることができます。

 システムが登録したスキルシートを読み込んで、その場で適正年収を教えてくれます。

  ・どの程度のレベルの企業に行ける可能性があるのか
  ・どの程度自分を高く売り込むことがでるのか
  ・スキルアップにはどんな可能性があるか
  ・どんな適性があるのか

 などを教えてくれます。

(2)スキルマッチした企業をどんどん紹介してくれます。

  ・ほぼ毎日自分のスキルと合った企業を紹介してくれます
  ・異業種でも自分のスキルを活かせる企業が見つかります

 景気の良い業種を探すときに非常に便利です。

2.DODA

 サポートの質が他の転職エージェントと比べ群を抜いてます。

(1)転職裏情報を教えてしてくれます。

  ・サイトに掲載されていない企業をいっぱい紹介してくれます
  ・企業ごとの面接ノウハウ、職務履歴書の書き方などのフォローをしてくれます

(2)転職活動が非常に楽です。

  ・最終面接、採用までサポートしてくれます
  ・採用試験中に企業と交渉を進めてくれます

以下は有名どころと特化した転職サイトのリンクを集めてみたのでよろしければ参考にして下さい。

転職サイト一覧

転職後一番嬉しかったこと

もちろん給料や生活レベルも上がりましたが、それ以上に嬉しかったのは高いところに登った実感と、そこからの景色が絶景だったことです。

零細企業時代に手探りで少しずつ闇を切り分けて、ようやく目が見えるようになった気分です。

そんな会社でもやはり嫌なことはあります。

子供の喧嘩みたいなことなどの人間関係のわずらわしさが一番面倒でした。

しかし、平日一生懸命仕事に励んだ結果、休日はしっかりと自分の趣味や家族と共に過ごす時間があります。

また、仕事においてもすべての企業や人が取引先といっても過言ではない市場の広さがあり、日本国内だけではなく海外にも出張し、現地の文化を肌で感じることができました。

まだ、ヨーロッパや東南アジア諸国には行けてないので入院中に知り合った方にはまだ追いつけていませんが、うっすら背中が見えた気がします。

入院中の経験がなかったら、まだ私は自分の狭い殻の中に閉じこもっていたかもしれません。

もう私は人生の後半に足を踏み入れましたが、幸いなことに多くの選択肢がある広い世界に身を置いているので、これからの目標が全く途絶えません。

もちろん社会的地位を高めるのも一つの目的ですが、それ以上に自由に世界を飛び回りたいと思ってます。

今の境遇から抜け出す第一歩は?

さて、広い世界に足を踏み入れると確かにそこには自由が広がってます。というよりも選択肢が増えると言った方が正解かもしれません。

私の価値観では広い世界に足を踏み入れたいという欲求の元に転職をしました。

逆に大きな企業に行くほど法的な制約や、業務的制約は多くなるという面もあります。

しかし、ここで私が述べている自由とは、見聞を広げる機会の多さ、または多岐にわたる価値観を知る機会、自分がこれから目指して行けるポジションの多さ、についてです。

当然、金銭的に余裕ができれば、日常生活でも自由度も選択肢も広がるというオマケもあります。

それは、単純に世界中を見て回るということだけではなく「世の中はこんな風に動いているのか」「こんな仕組みが世の中にあったのか」と実感することも含まれます。

こんな仕組みとは簡単に言うとお金儲けの仕組みです。

もし、現状に「これでいいのか?!」と疑問を抱いているのであれば、今の職場から飛び立つ準備を始めてみてはいかがでしょうか。

おわりに

私が人生を変えてみようと思ったきっかけは入院中の出会いです。

転職という経験も自分の価値観を広げるために一役買ってくれました。

色んな会社に応募し、色んな会社のビジネス形態を見てきたことが血肉となり、実際の業務でも、採用試験官としても肥やしになっています。

転職活動だけでも面白い体験になりました。

そして少しでも広い世界に自分の身をさらし、見聞を広めててみるときっと今より面白い世界が待っているはずです。