皆さまこんにちは

現在私は某東証一部上場企業の営業部門で管理職をやっています。

そのミッションの中で、年に数回、新人・中途の採用担当官も行ってます。

私の場合、零細企業から一気に東証一部上場企業に転職したため、ものすごいカルチャーショックを受けました。

最初から上場企業に勤めている人たちとは常識が全く異なります。

転職当時は、その常識の違いによりかなり苦しめられました。

使う言葉も横文字か多く「お前ら何人よ!?」などと思ってました。

それを「当然分かるよね?」といった感じで使ってきます。

分からないとバカにされます。

ぶっちゃけ「選ばれた者意識」丸出しです。

「上場企業に勤める人たちは頭がいい人たちばかりなのだろう」と思っていたので最初はやや萎縮気味でした。

けど実は全然違います。

「自分は頭がいい」と思っている人たちは多いのですが、実際に頭がいい人はそんなに多くは居ません。

大体似たような大学のレベル出身者が多いので、似たような考え方の人が集まっていると言った方が正確です。

けど考えてみて下さい。

東大・京大ならいざ知らず、それ以外の学校は頭の良しあしではなく「記憶力」の良しあしです。

または大学受験で頑張った人たちです。

私は勉強が嫌いです。

テストは大の苦手です。

けど零細企業時代は頑張りました。

仕事を一生懸命覚えました。

そしてそのキャリアは東証一部上場企業でも十分に通用しました。

今ではその甲斐あり東証一部上場企業の管理職です。

10人以上のエリートたちを従えてます。

それでは零細企業時代の何が通用し、どんな強みがあったのでしょうか。

今の時代に気合い!?

「いまどき流行らない」という声がそこら中から聞こえてきそうです。

けど、零細企業に勤めている人は例外無く気合が入っているのです。

言い方を変えると上場企業に最初からいる人から見ると零細企業から転職した人は皆「気合が入っている」のです。

もちろん上場企業でも古いタイプの人は気合が入ってます。

徹夜仕事など当たり前のようにやっていた人たちがわずかながら居ることは事実です。

けど、大抵の上場企業の人たちは9:00~17:00でほぼ帰宅します。

働き方改革、36協定などで、労働時間をしっかり管理されているからです。

よく過労死の記事が見られます。

実は過労死の記事が見られるようになったのは最近の事です。

一昔前は「あのビルは従業員の血でできている」などと噂が立つくらいの企業がありました。

実際にその企業では過労死者が年に2~3人は出ていたという真のブラック企業です。

もちろんその当時は過労死者が出ても、家族と企業と間で係争はあってもニュースにはなりません。

各いう私も零細企業時代に死にかけたことがあります。

月の平均労働時間は300~400時間。
※9時5時で20日、残業なしで働いた場合は140時間

多いときは500時間を超えることもありました。
※土日フルに出て毎日平均17時間働けば500時間です。
 (日勤140時間とすると残業時間は360時間)
 その時は週に最低1回は徹夜仕事でした。

ある日40度の熱が下がらなくなり、さすがに入院しました。

帯状疱疹が出て、抵抗力がえらく下がっていたため、普通の体に戻すのに一ヶ月間の入院が必要とのことでした。

2週間程度40度の熱が下がりません。

この時はさすがに死ぬかと思いましたし、今考えてもよく死ななかったな・・・と思います。

幸いにして2週間が過ぎたころ疱疹も消えて熱も下がってきたのですが、その当時の私は会社に行こうとしました。

家族に泣いて止められたため、残りの2週間ちょっと入院しました。

その際にいろいろと考えました、

 ・次にこんな熱が出たら死ぬだろうな

 ・こんだけ働いても給料変わらないっておかしいよな

 ・こんなことやってて俺の人生良くなるんだろうか

話しが少々ずれましたが考えるきっかけを得て「社畜」をやめようと思いました。

しかし、少なくとも100時間残業って正直言ってぬるいと思いませんか?
※土日休みで20日間毎日5時間(22時まで)残業すれば100時間です。

ところが厚生労働省の基準では100時間が「過労死」のデッドラインです。

仕事をしている主婦の方なんかは家の労働時間も入れると軽く超えますよね?

毎日0:00近くまで仕事してる人も軽く超えますよね?

上場企業でもときどき忙しくなることが有ります。

土日に出なければならない、次の日の朝までに資料を作らなければならない、などです。

上場企業にしか勤めたことのない人たちはヒーヒー言ってます。

けど、そんなの私には全然余裕です。

零細企業時代の過酷な業務に比べたら1日や2日の残業・休出なんて朝飯前です。

そんなヒーヒー言っている人たちの業務をサラッとやっつけるので当然上司からの評価はどんどん上がりました。

けど、そんな月の残業時間でもせいぜい80時間程度です。

私の場合は零細企業時代の労働時間が少々極端なのかもしれませんが、今でも実際に似たような労働時間で頑張っている人たちの話をときどき耳にします。

そこまで極端ではなくても1ヶ月のうち1日2日気合入れることなんて簡単ですよね?

嫌な仕事でも率先してできる

現在私は営業職です。

営業の業務は大きく分けると2つあります。

いわゆるルート営業と新規開拓営業です。

上場企業ではほとんどの営業行為がルート営業です。

新規開拓はマーケティング会社に依頼するかセミナーで集客した顧客にアプローチするのが仕事です。

正直笑えました。

皆テレマや飛び込み営業の経験が無いのです。

有ってもテレマや飛び込みで顧客との取引を始めた経験が無いのです。

私の場合だいたい半年ばかりでテレマをやって新規顧客を開拓しましたが、その時はヒーローでした。

零細企業時代にも営業職の経験はありましたが、半年なんて遊ばせてくれません。

3ヶ月も取れないと「明日から来なくていいよ・・・」と言われてしまいます。

また、零細企業時代は飛び込んでもテレマをやっても門前払いか冷やかしばかりでした。

しかしネームバリューがある一部上場企業では簡単にアポイントが取れます。

そんな状況の中、テレマ会社よりセミナーでの集客よりもいっぱい取引実績を作りました。

それがきっかけで「テレマ部隊」を発足し、マネージャーになりました。

私の自慢話が少々長くなりましたが、何を言いたいかというと、零細企業時代に培った経験を活かせば上場企業の人がやりたくないと思っていることを簡単にやってのけることができるのです。

上記は新規開拓という1業務について述べましたが、他にも零細企業時代に培った経験を生かす機会はたくさんあります。

身近な例だとお茶くみだってそうでしょうし、理不尽な要求に耐えるのも、裏方に徹するのも、粘り強さもそうです。

これは転職してみないと実感を得ることは難しいと思います。

しかし、零細企業出身者は決して上場企業にいる人たちに負けない能力を必ず何か持っています。

転職後も自信を持って業務に励んでください。

覚えないと凄く損をすること

企業では企業ごとの風土・常識があります。

どこの企業でもそうだと思いますが、いわゆるローカルルールがあります。

そのルールを知らないとその会社ではやっていけない類のルールです。

また、冒頭で「頭がいいと思っている人たちがいる」と述べました。

そんな「頭がいいと思っている人たち」はそのローカルルールに固執します。

ローカルルールを知らない人は人間じゃないくらいの勢いで責められたこともありました。

ただ、そんなローカルルールを覚えるのは教科書が有るわけではないので時間がかかります。

「あたりまえだ、当然だ」と言われても今まで当たり前と思っていた事とは真逆のことを「あたりまえ」と言われることも多々あります。

ただ、その企業での「あたりまえ」を覚えないと人間関係がこじれるし、仕事が回らないこともあります。

ではその「あたりまえ」を覚えるにはどうすればよいか。

方法は1つです。

聞くしかありません。

まさに「聞くは一時の恥聞かぬは一生の恥」になってしまいます。

恥ずかしいからといって聞くことを避けたり、知ったかぶり、見栄を張ったりすると後で大変なことになります。

信用してもらえなくなります。

私も見栄を張って分かったフリをしたことがありました。

しかし、それが続くと「本当に分かったのか!?」と大目玉を食らったことがありました。

それからは大変です。

一度目をつけられたら事あるごとに因縁をつけられます。

それからは分からないことはバカにされようが聞くことにしました。

知らないことをバカにする人はもちろん居ます。

エリートが集まってるだけにバカにする態度や言動も痛烈です。

そんな人たちを相手に教えを乞うことが必要な時はありますが、そこは持ち前の根気で耐え忍んで下さい。

けど、そんなのばかりだと精神的に参ってしまうこともあります。

そこで、できるだけ聞きやすい人を見つけておきます。

上司に相談するまえに「これってどうなの?」と聞ける人がいるとかなりスムーズにことが運びます。

これも「あたりまえ」のことだと思うかもしれませんが、非常に重要なポイントです。

恐がらずに「分からないことは聞く」習慣を身につけます。

上場企業での一般常識については転職前の予備知識でも触れているので、よろしければそちらをご覧ください。

話しを戻しますが、「頭がいいと思っている人たち」はローカルルールを理解している人を攻撃しません。

ローカルルールを覚えれば人間になるかというと、悲しいかなまさしくその通りなのです。

要はそこがボーダーラインで、その部分さえしっかり把握しておけば人間関係がこじれることはありません。

ボーダーラインを覚えれば、あとはそこに今までの経験が上乗せされます。

私の場合は異業種に転職したため、零細企業時代に学んだ業務知識を仕事に生かすことができました。

エリートたちが「この業界はこんな業務だ」等と机上の空論を述べている間に、さっさと私が居た業界を食い荒らし、後は私の食べ残しを「頭がいいと思っている人たち」に分けてあげました。

ただ、ローカルルールを知らない間にそれをやると「こんなことも知らないくせに」と難癖をつけられたり、せっかく成績を上げても評価されないことが多々あります。

ローカルルールを覚えてしまえばあとは零細企業時代に培った能力をフルに発揮できます。

普段の業務は一生懸命やるべきでしょうが、それ以上にまずはローカルルールを覚えることに注力してください。

スキルの積み上げ方

さて、私の場合は幸か不幸かいきなり上場企業に転職しました。

あまりにも常識が違うので苦労は多かったのですが、その前が過酷だったので楽な部分もありました。

そこでこうしておけば良かったと思うことがあります。

それは段階を踏んで上場企業を目指すことです。

私は5回の転職経験が有ります。

その内の4回は零細・中小を行ったり来たりしました。
※従業員数が製造業の場合は20人以下、商業・サービス業の場合は5人以下が零細企業の定義です。

零細企業と中小企業では文化や常識の違いは多少はありましたが、上場企業との差ほどではありません。

これは私が収入を優先して転職を繰り返した結果なのですが、それを企業規模優先で転職していればもう少し楽に転職活動ができたことでしょう。

例えば上場企業では「セキュリティ」に関する規約、ISO27001、ISMS、Pマーク等の認証を取得してます。

上場企業より業務委託されている中堅・中小の企業は同じように上記の認証を取得している必要があります。

その為、その認証を知るか知らないかでは大きな隔たりがあります。

もし、勤めている会社が上場企業と取引があるのなら上場企業に転職しても大きな隔たりなく溶け込めるでしょう。

しかし、上場企業と取引が無い企業の場合、ビジネスの常識に大きな隔たりがあるため、いきなり転職すると大変な目に遭います。

それよりも職務履歴書の段階で弾かれてしまうので、転職自体できないと思います。

はっきり言ってその程度の常識(今だから言えますが)を知らない人は採用されません。

仮にいろんな転職サイトを利用しても、100社受けても受かりません。

私の場合、幸いにして上場企業と取引が有ったので、既にセキュリティや品質(ISO9001等)についての常識を零細企業時代に学ぶことができていました。

そこで、もし上場企業との取引が無い企業に在籍しているのなら、一度取引実績のある会社へ転職し、徐々にスキルアップしてゆくと無理なく上場企業へ転職できる可能性が高くなります。

ハローワークや転職エージェントを利用する際に「上場企業と取引がある企業」と条件を付ければ、その条件に合った企業を見つけてくれます。

転職サイトは色々ありますが、私のお勧めは@typeとDODAです。

まず@typeです。

この転職支援サービスは何が優れているかというと、自分のスキルを登録しておくと転職の可能性がある企業をどんどんメールで紹介してくれます。

メールの内容はスカウトもあれば、オファーと言ってスカウトの一歩手前の案内を@typeを通して教えてくれます。

さらに「スキルマッチング、パーソナリティマッチング、応募歓迎」などのお知らせをメール通知してくれます。

特に「スキルマッチング」は登録したスキルシートとのマッチ度をシステムが自動計算し、経験業務の募集記事を紹介してくれるので非常に便利です。

マッチング機能は自分が知らなかった可能性を気づかせてくれる時もあるので、異業種へ転職したいのであれば直ぐに可能性がある企業が見つかります。

また、今の自分の適正年収を調べることもできます。

システムがスキルシートを読み込んで、その場で適正年収を教えてくれます。

自分の適性年収を知ることによって、どの企業に行けば今の自分を高く売り込むことができて、さらにスキルアップにはどんな企業に可能性があるか、などを知ることができます。

次にDODAです。

DODAの優れている点はサイトで検索できる企業以外の企業がどの転職サイトよりも豊富なことです。

その企業群はDODAとのグリップが非常に強いため、いつでも紹介できる企業のラインナップがそろってます。

DODAのシステム上で企業検索することもできますが、一番良い方法はDODAの最も得意とする、転職エージェントに会って自分が希望する条件の企業を紹介してもらうことです。

普通にハローワークなどで転職活動をすると全て自分でことを進めなければならないところを、職務履歴書のよりよい書き方から、最終面接、採用までをエージェントがサポートしてくれます。

私が転職をする際は、複数の転職エージェントを利用しましたが、サポートの質が非常に高く、他の転職エージェントと比べても群を抜いてました。

一番良かったのは、採用試験中の企業とネゴを進めてくれることです。

そのため、採用試験中の企業の採用率は高まるし、企業との交渉事もやってくれるので、手間をかけずに効率的に転職活動ができます。

また、以下は有名どころと特化した転職サイトのリンクを集めてみたのでよろしければ参考にして下さい。

転職サイト一覧