皆さまこんにちは
現在私は某東証一部上場企業の営業部門で管理職をやっています。
そのミッションの中で、年に数回、新人・中途の採用担当官も行ってます。
零細企業から上場企業へ転職したことを機にいろいろと気づきがあります。
もちろん良いことの方が圧倒的に多いのですが「零細企業の方が良かったと思うこと」も少しはあります。
ここでは零細企業から東証一部上場企業へ転職後に経験した「楽になったこと、キツくなったこと」を比較したいと思います。
商談規模について
商談1回における金額規模
・零細企業:1,000円~2,000万円
・上場企業:500万円~5億円
商談の規模はもちろん比較になりませんが、それ以上に1商談当たりにかかる手間が違います。
例えば一番足の早い零細企業での1,000円の商談にかける時間は伝票を打ったりする時間を入れても15分程度ですが、上場企業での500万円の商談でかかる期間は最低3ヶ月間程度はかかります。
ただ、実質的に使用している時間でいうと3ヶ月間のうち、多くともせいぜい10人日程度です。
それを1時間あたりの売上高を換算すると下記のようになります。
・零細企業: 4,000円/1H(1,000円(15分)× 4 )
・上場企業:71,428円/1H(5,000,000円 ÷ 7時間 ÷ 10人日)
※1日の労働時間7時間(9:00~17:00)をとして換算
また、商談規模が大きくなればなるほど、いろいろな関係者が絡むためそこにかかるコストも膨らみますが、仮に2,000万円と5億円の商談を比較した場合、そこにかかる時間は60人日(7時間×60日)とした際などはもっと1日あたりの売上高のは増加比率はさらに増加します。
※売上高を基準としており、利益は換算してません。
・零細企業: 285,714円/1H( 20,000,000円 ÷ 7時間 ÷ 10人日)
・上場企業:1,190,476円/1H(500,000,000円 ÷ 7時間 ÷ 60人日)
一概にこのような計算が成り立つかというと決してそうではありませんし、大企業では間接費などのコストが多くかかっているので高くて当然かもしれませんが、一つの目安にはなると思います。
個人予算(ノルマ) について
以下は私が1年間の予算(ノルマ)としていた金額の比較です。
やはり大企業の方が圧倒的に大変な気がします。
・零細企業:6,000万円
・上場企業:4億円
ところが1回あたりの商談規模で換算するとこの数字は決して現実味の無い数字ではありません。
一回当たりの商談(最低ライン)
・零細企業: 60,000,000円 = 1,000円 × 60,000回の商談
・上場企業:400,000,000円 =5,000,000円 × 80回の商談
一回当たりの商談(最高ライン)
・零細企業: 60,000,000円 = 20,000,000円 × 3回の商談
・上場企業:400,000,000円 =500,000,000円 × 0.8回の商談
先ほど、1日あたりの売上高を比較し、どちらが少ない労力で売上げているかを記載いたしましたが、大企業での1回あたりの商談に対する手間はかかるものの、商談回数で見ても一目瞭然です。
売上ノルマが上がっても扱う商材によって手間が明らかに違うことがお分かりになると思います。
これが為替などを扱っている金融業になると数日で動く金額規模も数百億ということも珍しくないそうですし、不動産会社がビルを1棟建てると数十億から数百億単位になります。
業種によっての差はあるものの規模が大きいと、その労力に見合った作業量で多くの売上を残せるようです。
・・・給料も高くなる訳ですね。
業務処理について
一回の商談当たりに使用する書類
・零細企業:見積、請求書
・上場企業:見積、注文書、注文請書、納品書、検収書、請求書
こちらに関しましては圧倒的に零細企業の処理量が少なく業務的には全然楽です。
私がまず初めにぶつかった壁がこれで「なんでこんなことやらなきゃいけないんだよ!」とたびたびグチをこぼしました。
慣れてしまえば当たり前のようにこなしますし、業務担当がやってくれる処理もあるのですが、やはり零細企業時代を知っているため、事務処理だけは好きになれませんでした。
特に、一つ一つの書類に決裁が入ることが嫌でしょうがない時がありました。
必ず上司の印鑑が課長・部長と2つは必要で、金額が大きくなると関係部門全ての印鑑、さらに大きくなると社長の印鑑、それも印鑑をついてもらうたびに会議が開催されるので、見積を提出するだけでも何ヶ月もかかることも珍しくはありません。
また、商談状況を報告しつつ関係部署に対してネゴを事前にしておかないと、いざ受注した後もうまく仕事が回らないこともあるので、人間関係は特に気をつかいます。
零細企業時代は見積書を書いて決裁する人もいないので自分の判断のみ。
注文書もなく仕事だけが降りてきて、終わったら請求書を送るだけでした。
「あの頃は自由だった・・・」と何度も何度も感じました。
ただ、業務処理はルーチンワークなので慣れれば普通にこなせるようになります。
もし、皆さまが大企業への転職を希望されるのでしたら、まずは業務処理を覚えることをお勧めします。
それを覚えるとその後の業務が非常に楽にこなせるようになりますので・・・
労働条件(給与・時間)について
1日あたりの基本労働時間
・零細企業:8:30~18:00(8:30)(1ヶ月:170時間)
・上場企業:9:00~17:00(7:00)(1ヶ月:140時間)
1ヶ月あたりの残業時間
・零細企業:200時間~300時間(ほぼサービス残業:20時間までは本当の残業)
・上場企業: 10時間~ 30時間(サービス残業1日30分程度 というか余裕を見てるだけ)
1時間あたりの残業代
・零細企業:1,200円
・上場企業:5,000円
マジか!?と一番思ったのはこの部分です。
はっきり言って説明不要と思われます。
零細企業時代、私は9:00~0:00までは普通で、土日祝日、泊りこみ・徹夜も普通にあったので、少々極端な数値になってしまいますが、メリハリがある方でも普通に150時間は残業してました。
今のご時世「36協定」で100時間をが上限に規定されてます。
過労死のレッドラインは100時間の残業が基準ですので、絶対に覚えておいて下さい。
もちろんニュースで騒がれているような一部の例外はあるものの、大企業はこの協定を何が何でも守ります。
それに残業代時給5,000円て・・・2時間の労働で肉体労働者の日給と同等の金額になってしまいます。
上場企業に転職をして、やっと余暇を持てるようになり、余暇にお金をかけることもできます。
皆さまもウワサには聞いたことがあるでしょうが、これが格差なんでしょう。
労働条件については圧倒的に大企業が優勢といいきっても良いと思います。
あなたは零細企業と大企業どちらが良いですか?
こうして比較してみると零細企業も「悪くはない」部分はあるようですが、皆さまはどちらに勤めたいと思われましたか?
私はときどき零細企業時代に戻った夢を見ることがあります。
夢を見ている最中は悲壮感がぬぐえないままの気分がずっと続きます。
目が覚めると「夢でよかった・・・」と冷や汗でびっしょりになっている自分がいます。
もし転職をお考えでしたら、私が零細企業から上場企業へ転職した際の経緯・ノウハウを記載した記事がありますので、参考にしていただければ幸いです。
今すぐに転職をお考えでしたら下記のサイトをどうぞ。
転職エージェントを利用すると格段に転職活動を優位に進められます。
各転職支援サービスによって転職エージェントの特徴は多々ありますが、自分に合ったエージェントを見つけることが大切です。
以下にそれぞれ転職エージェントの特徴を述べますので、ご自分に合った転職エージェントを見つけると転職活動がとても楽になります。
エージェントの仕事は転職者を企業に紹介し、その報酬として企業から紹介料を受け取る商売です。
その為、転職相談者へ費用負担を求める必要が無く、無償でサービスを提供するというビジネスモデルが成り立っています。
機密管理もしっかりしているので、転職活動が就業中の会社に漏れる心配は一切ありません。
すでに皆さまは色々な転職サイトをご覧になっていると思いますし、転職エージェントに企業を紹介されている方もいらっしゃると思います。
しかし、実際に会ってみないと自分に合っているかどうか分からない場合が多々あります。
もしエージェントに既に相談されている方も、他のエージェントに会ってみると自分に合ったエージェントを見つけることができると思います。
買い物やヤフオクなどで何かを売ろうとするときといっしょです。
一社だけではなく必ず複数社のエージェントから情報収集と支援を受けられる状況を作り上げておくことは、今後の転職活動をより優位に進めることができることにつながるので、最低でも2社以上のエージェントから情報収集をすることを強くお勧めします。
数ある転職サービスでも「ここは良かった」というお勧めがあります。
私が使った転職サービスの中でも以下の2社は特に良かったので簡単にご紹介します。
まず@typeです。
この転職支援サービスは何が優れているかというと、自分のスキルを登録しておくと転職の可能性がある企業をどんどんメールで紹介してくれます。
メールの内容はスカウトもあれば、オファーと言ってスカウトの一歩手前の案内を@typeを通して教えてくれます。
さらに「スキルマッチング、パーソナリティマッチング、応募歓迎」などのお知らせをメール通知してくれます。
特に「スキルマッチング」は登録した自分のオリジナルスキルシートとのマッチ度をシステムが自動算出し、経験業務の募集記事を紹介してくれるので非常に便利です。
マッチング機能は自分が知らなかった可能性を気づかせてくれる時もあるので、異業種へ転職したいのであれば直ぐに可能性がある企業が見つかります。
また、ここが今後の転職先を選ぶのに大変重要になるのですが、今の自分の適正年収を調べることができます。
システムがスキルシートを読み込んで、その場で適正年収を教えてくれます。
自分の適性年収を知ることによって、どのレベルの企業に行ける可能性があるのか、また、どの程度自分を高く売り込むことがでるのか、さらにスキルアップにはどんな企業に可能性があるか、どんな適性があるのかを知ることができます。
次にDODAです。
DODAの優れている点はサイトで検索できる企業以外の企業がどの転職サイトよりも豊富なことです。
その企業群はDODAとのグリップが非常に強いため、いつでも紹介できる企業のラインナップがそろってます。
DODAのシステム上で企業検索することもできますが、一番良い方法はDODAの最も得意とする、転職エージェントに会って自分が希望する条件の企業を紹介してもらうことです。
普通にハローワークなどで転職活動をすると全て自分でことを進めなければならないところを、職務履歴書のよりよい書き方から、最終面接、採用までをエージェントがサポートしてくれます。
私が転職をする際は、複数の転職エージェントを利用しましたが、サポートの質が非常に高く、他の転職エージェントと比べても群を抜いてました。
一番良かったのは、採用試験中の企業とネゴを進めてくれることです。
そのため、採用試験中の企業の採用率は高まるし、企業との交渉事もやってくれるので、手間をかけずに効率的に転職活動ができます。
また、以下は有名どころと特化した転職サイトのリンクを集めてみたのでよろしければ参考にして下さい。