皆さまこんにちは
現在私は某東証一部上場企業の営業部門で管理職をやっています。
そのミッションの中で、年に数回、新人・中途の採用担当官も行ってます。
転職ノウハウでは私が経験した転職活動を紹介しました。
けれど「異業種へ転職したけど本当に実績が出せるの?!」
転職したはいいけど成績が出せないとクビになるのでは?
実際に試用期間を経て何も成果として認められるものが無くてクビになっている人を何人も見てきました。
では成果とは何でしょうか。
売上ですか?
いやいや違います。
上司や周りの人たちにとって「コイツは使える」と思われることが一番の成果です。
仮に売り上げにつながらなくても「コイツはモノになる、コイツは面白い、コイツと仕事がしたい」と思わせれば勝ちです。
でもそんな短い試用期間でそんなことができるのでしょうか。
できます。
けど、コビを売ったり、ギャグをおぼえたりする訳ではありません。
小細工は不要です。
仕事を覚えればいいのです。
まずは真面目に仕事を一生懸命覚えて「コイツは使える」と思ってもらえばいいのです。
売るものはまず商品、つぎに自分
なにか欲しい品物を購入するときの自分を想像してみて下さい。
「カッコいい、可愛い、楽しい、またはメリットがある人」とそうでない人との差は歴然です。
それでは「自分の魅力」はなんでしょう。
私は正直「魅力がある人間」ではありません。
カッコよくもないし面白くもないし、どちらかというとゴツいので可愛くもありません。
ではそんな私でも何故営業として成り立つのでしょうか。
答えは簡単「特化した1つの商品知識」を短期間で身に付けたからです。
その商品がお客さんにとってどんなメリットが有るかを知ったからです。
よく「自分を売り込む」という言葉を耳にしますが、大きな誤解を生んでいます。
キャラクターだけで買ってくれる、というのは商品知識があり、何年も営業経験を経て熟練した人が慣れるキャラクターです。
よく新人の営業が「良い天気ですね、その服かっこいいですね」などと言ってくれますがどう思いますか?
微笑ましくはありますが、正直見え見えです。
アポイントを取っている以上相手は目的が有って時間を割いてます。
そこへ商品の紹介が幼稚だとよほど魅力がある人でない限り「あーもういいや」と思いました。
そんなことを中途採用である即戦力を求められている人が上司の前でやるとどうなるか想像してください。
上司も「あーもういいや」となります。
しかし、商品知識を1つでもしっかり持っているとお客さんとも上司とも対等にコミュニケーションができるようになります。
それができてやっと一人前なので、それ以前は人として認められません。
まずはコミュニケーションを円滑にするために、覚えやすい商品の知識を身に着けてください。
営業のタイプについて
さて、営業には「ソリューション営業」と「ハイプレッシャー営業」の2種類があります。
「ハイプレッシャー営業」とは話術とテンションの高さを売りにごり押しをするタイプ
「ソリューション営業」とは顧客の意見に耳を傾け、課題を抽出し課題解決を与えるタイプです。
この2つの営業スタイルはどちらが正しいという訳ではなく「売るもの」によって適材適所が変わります。
上記で述べたのは前者の「ハイプレッシャー営業」です。
何故こちらを選ぶようなことを書いたかというと幅広い知識を持って顧客に接する「ソリューション営業」より、1つの製品を売ることに特化した「ハイプレッシャー営業」の方が圧倒的に覚えやすいからです。
考えても見てください。異業種でいきなり実績を残そうとするのなら幅広い知識を習得するよりも、少ない知識でも特化した知識を習得する方が格段に手間も時間もかかりません。
営業が絶対やらなくてはならないこと
断っておきますが、ハイプレッシャー営業でもヒアリングは必須です。
その積み重ねで幅広い知識を身につけてゆきます。
商品を買ってもらう為に何を知る必要があるかを先輩社員に聞いてください。
必ず「現在の課題、予算、予算執行のタイミング、検討中の競合製品、決済ルート」等を聞いているはずです。
教えてくれるかは分かりませんが、聞くことは恥ではありません。
果敢にヒアリングをしている姿を見ると上司(偉い人)は「コイツは使える」と思います。
さて、ここまでは大前提となることを話しましたが、ここからは営業スキルを述べます。
ターゲットの選定
先ほどハイプレッシャー営業を選ぶことを述べました。
例として不動産会社い勤めた際の活動内容を述べます。
1.お客さんとのやり取りが多いオーダーメイド住宅より出来合いのマンションの方が売りやすい。
2.買い手は20歳台から30歳台の1から2DKのマンションが売れるであろう市場。
等のように営業スタイルとターゲットを絞りこみます。
ターゲットの絞りこみは企業ですでに行っているはずなので、上記はあくまでも例の1つです。
ただ、買う可能性の高い顧客の絞り混みを行うことはそれだけ見込み客を見つけやすいという大きなメリットがあります。
これは一般的に「マーケティング」と呼ばれる営業手法です。
マーケティングという小難しい言葉を使いましたが、その中身は単純明快でどこそこのお客さんが何を欲しがっているかということを知るということです。
さて、話を元に戻しますが、市場の拡大と絞りこみを行うことで営業活動の大幅な効率化が図れます。
目的は2つあります。
短い時間で成果を出すことが1つ、上司(偉い人)に活動内容をいつでも報告できる資料が用意されていることが1つです。
マーケティングは営業経験が長い方は大好きです。
必ず市場選定を自分なりに行う習慣を身に着けてください。
販売戦略の情報収集
さて、やはりここが営業活動における「肝」です。
営業であれば経験が有るかと思いますが新規開拓ができる営業は上司(偉い人)は大好きです。
大抵の人は「新規開拓をやりたがらない」からです。
「はずかしい、話すのが怖い、緊張する、仕事が取れるとは思えない」等色々とやりたくはない理由はあるでしょうが、実は新規開拓はそれほど難しくはなく、転職後は最も評価される業務です。
今の時代、高度成長期と違い「ケーキをいかに多く取るか」という市場に変わったので特に重要視されます。
では新規開拓営業はどうやって行うのか。
「飛び込み営業」でしょうか?
業種にもよりますが、現代のコンプライアンス(企業倫理)やセキュリティが厳しい世の中ではとても「飛び込み営業」はできません。
答えは「テレマーケティング(テレマ)」
いわゆる電話コール(ニューコール)です。
テレマのテクニックについては新規開拓ノウハウ で述べてますので、よろしければどうぞ。
ここではテレマリストの作り方について述べます。
先ほど市場の話をしましたが、簡単に分類をしてみます。
・売り込み先は企業か個人か
・企業ならば売上高・従業員数はどの程度か
・どんな業種か
・どんな部門に売り込むか
・その部門ではどんなものを欲しがっているのか
・・・等
個人でも同様で
・年齢層は
・年収は
・家族構成は
・・・等が売り込み先のターゲットを選ぶ要素です。
ではそれらの情報をどのように手にいれるのか。
通常は帝国データバンク等のマーケティング会社より購入するのですが、会社がすでにその情報を持っていることが多く、そこからリストを作ります。
もし会社にデータが無ければ、自分なりにターゲット選定した市場規模・件数をマーケティング会社より聞き出し、上司に頼みます。
ターゲット選定ができていると、それほどお金を使わずにデータを自分の会社に買ってもらうことができます。
注意点として人は新たな世代が常に育ち続け、企業は次々に新しい設備投資をしているので、ときどきリストのメンテナンスをしてください。
もう1例のべます。
例えばパソコン
バージョンアップのタイミングで必ず入れ換えがあります。
そのタイミングでソフトの入れ換えも同時に起こります。
その作業を一括で請け負うIT企業があります。
基幹システムを移行する・または刷新する、等のニーズも生まれています。
また、設備関係はリース契約終了日、レンタル契約終了日が入れ替えのチャンスです。
ハードウェアメーカーは必ず更新時期を把握して入れ替えのタイミングを狙ってます。
その情報を知らなければお客さんから聞き出すだけです。
また、当然の礼儀ですが、それをお客さんから聞き出す前にOSのバージョンアップの日付を調べます。
日経新聞やインターネットで調べればすぐ分かります。
購読料を払いたくなければ会社で日経テレコンを会社で契約してもらいましょう。
スマホやi-phoneでいつでも見れます。
それがダメならYahooやGoogleで検索すればいいだけです。
ただ、日経テレコンは多くのビジネスマンが使ってるかと言うと割とそうでもありません。
一部の人しか使ってないこともあります。
一つ言えることは上司(偉い人)に相談をすれば「コイツ意識が高いな!コイツは使える」となるので是非アピッて下さい。
面接時に「帝国データバンクとは契約してますか?日経テレコンは使えますか?」等と質問をするのも面接官に良いアピールにもなるでしょう。
5W2H
さて、異業種へ転職した際の営業スキル(上司へのアピり方)について色々と述べましたが、転職後に学んだ情報収集の手法を一部ご紹介します。
ご存知かもしれませんが、基本的なヒアリング手法の1つとして普通に利用されてます。
・どんな方法をとるか
・いくらかけるのか
・いつ行うのか
・どこで行うのか
・なにを行うのか
・だれが行うのか
・なせ行うのか
これを5W2Hと言います。
見てお分かりでしょうが5W2HはWhen(いつ)、Where(どこで)、What(なにを)、Who(だれが)、Why(なぜ)、How(どうやって)、How much(いくらで)の頭文字をとったものです。
営業に限らず何か計画を立てたり、生産の現場でもよく使われる考え方です。
営業ではお客さんへのヒアリングの際に漏れを無くすために使用されていることが多く、基本でもあり奥義でもあります。
さらにもう1例あげます。
あるお客様に工場を新設する計画がありました。
いつ:20XX年XX月XX日に工事を開始し、20○○年○○月○○日から稼働予定。
どこで:××県××市××町
なにを:エアバックをつくる自動車部品工場
だれが:予算策定担当者は××
なぜ:ライバル企業のエアバックに不具合が見つかり、ウチの会社を部品工場の需要が増加した為
どうやって:施工は○○、設備は△△をそろえなければならない
いくらで:XXX億円投資する予定
もしプラスチック等の原材料を販売する会社に勤めていた場合なにをしますか?
いつ:20○○年○○月○○日以前に在庫を供給する必要があります。
どこで:××県××市××町に出荷できる体制が必要です。
なにを:エアバックの原材料かエアバックに組み立てられる部品が必要です。
だれが:予算策定担当者××にいくらで売れるかが確認できます。
なぜ:この顧客からの発注量がどの程度伸びるかを知ることができます。
どうやって:必要としている原材料、部品を知ることができます。
いくらで:投資額に在庫として原材料、部品をどの程度割り振るかが分かります。
どこかで聞いたことがある話しですが、売りたい、もしくは売っている製品、販売先の企業等を想像して下さい。
どんな戦略をたてることができましたか?
仮に事務機を販売するとした場合、何が何台売れる見込みがありますか?
机、イス、電話機、プリンター・・・などなどいろいろな製品を売り込むチャンスが転がってます。
これは新人研修でもある普通の営業手法ですが、偉い人は大好きです。
今の自分のスキルは?
零細企業にいた時のスキルが役に立たなかった訳では決してありません。
中小零細企業に勤めている方にとっての「強み」は十分にあります。
私が今の会社に勤めた時の仕事に対する第一印象は「ゆるい」でした。
サービス残業、泊まり込み、土日出勤、パワハラを当たり前のように受け、こなしてきた経験があれば、覚えることは多いものの上場企業での仕事は「楽」なのです。
今どき「根性・気合」は流行りませんが、中小零細の勤務経験がある方は普通にしてれば十分「根性・気合」が入ってます。
上司(偉い人)は頭がいい人も好きですが、根性気合も大好きです。
「100時間残業」など正直「ゆるい」と思いませんか?
はっきり言いますが、そんな人達は人生大損してます。
転職の準備はできてますか?
やる気がある人のために転職エージェントの活用方法を述べます。
ところで、今の私の業務は活動方針を固め、スケジュール・進捗を管理し、実際に自ら検証・実績を示し、それを部下にトレスしてもらうことです。
ある程度の大きなプロジェクトを成し遂げるためには無計画では何もできません。
仮にできたとしても大変な時間がかかります。
なにか大きなことを成し遂げるときにもっとも重要なことは「情報収集、計画、仕組み作り」です。
その中でも情報収集は一番最初にやらなければならないことです。
私の転職活動は、それをおろそかにしていたので大変な遠回りをしました。
私の場合、2年半もかけて、100社以上の企業を受けて、膨大な犠牲を払って、転職活動をしてきました。
そんなに労力をかける必要はまったくありません。
話しを元に戻しますが、有名どころの転職エージェントには全て会いました。
※以下にそれぞれ転職エージェントの特徴を記載します。
先ほども言いましたが、自分に合ったエージェントを見つけることがキモです。
自分に合ったエージェントを見つけるとステップアップの確率がはね上がります。
ただ、実際に会ってみないと自分に合っているかどうかは分かりません。
自分のスタイルに合わないエージェントに相談しても無駄な労力がかかるだけです。
自分のスタイルを理解してくれてそれを伸ばしてくれるエージェントを見つけてください。
もしエージェントに既に相談されている方も、自分に合ったエージェントを見つけると途端に転職の成功率が上がります。
1人だけではなく必ず複数社のエージェントから情報収集と支援を受けられる状況を作ってください。
最低でも2社以上のエージェントに会うと色んな角度から情報収集できます。
買い物をするとき色んなサイトや棚を見ますよね?
それといっしょです。
ただ、数ある転職サービスでも「ここは良かった」というお勧めがあります。
私が使った転職サービスの中でも以下の2社は特に良かったので簡単にご紹介します。
まず@typeです。
この転職支援サービスは何が優れているかというと、自分のスキルを登録しておくと転職の可能性がある企業をどんどんメールで紹介してくれます。
メールの内容はスカウトもあれば、オファーと言ってスカウトの一歩手前の案内を@typeを通して教えてくれます。
さらに「スキルマッチング、パーソナリティマッチング、応募歓迎」などのお知らせをメール通知してくれます。
特に「スキルマッチング」は登録した自分のオリジナルスキルシートとのマッチ度をシステムが自動算出し、経験業務の募集記事を紹介してくれるので非常に便利です。
マッチング機能は自分が知らなかった可能性を気づかせてくれる時もあるので、異業種へ転職したいのであれば直ぐに可能性がある企業が見つかります。
また、ここが今後の転職先を選ぶのに大変重要になるのですが、今の自分の適正年収を調べることができます。
システムがスキルシートを読み込んで、その場で適正年収を教えてくれます。
自分の適性年収を知ることによって、どのレベルの企業に行ける可能性があるのか、また、どの程度自分を高く売り込むことがでるのか、さらにスキルアップにはどんな企業に可能性があるか、どんな適性があるのかを知ることができます。
次にDODAです。
DODAの優れている点はサイトで検索できる企業以外の企業がどの転職サイトよりも豊富なことです。
その企業群はDODAとのグリップが非常に強いため、いつでも紹介できる企業のラインナップがそろってます。
DODAのシステム上で企業検索することもできますが、一番良い方法はDODAの最も得意とする、転職エージェントに会って自分が希望する条件の企業を紹介してもらうことです。
普通にハローワークなどで転職活動をすると全て自分でことを進めなければならないところを、職務履歴書のよりよい書き方から、最終面接、採用までをエージェントがサポートしてくれます。
私が転職をする際は、複数の転職エージェントを利用しましたが、サポートの質が非常に高く、他の転職エージェントと比べても群を抜いてました。
一番良かったのは、採用試験中の企業とネゴを進めてくれることです。
そのため、採用試験中の企業の採用率は高まるし、企業との交渉事もやってくれるので、手間をかけずに効率的に転職活動ができます。
また、以下は有名どころと特化した転職サイトのリンクを集めてみたのでよろしければ参考にして下さい。